2023.10.04
給与計算業務でのミスは、会社や従業員との信頼関係悪化に直結します。しかし、頻繁に変更される法律や税制度、社内の独自ルールや例外処理など「把握すべき専門知識が多い」「集計する量が多い」など、ミスが起きやすい要素が多いのが課題です。
今回は、そんな給与計算業務でミスが起こる原因や理由、ミスを防ぐための方法についてまとめました。ミスが発生しにくい仕組みをつくり、状況の改善を目指しましょう。
まずは、給与計算業務でミスが起きる主な原因や理由について見ていきましょう。
給与計算業務は、労働基準法などの法律だけでなく、自社の給与規定にも沿って進める必要があります。特に給与規定については、会社独自のルールや例外処理が存在することが多いです。これらを把握できていないことが、ミスの原因となる場合があります。
従業員全員に必要となる給与計算業務は、その分集計も大変です。人数が多い分だけ業務量が増えるだけでなく、働き方が多様化している場合は勤怠管理がそれだけ複雑となります。
近年は、テレワークやフレックス制を導入している会社も多いです。その分、給与計算においても集計の仕方などに違いが生じ、ミスが起こりやすくなる傾向にあります。
給与計算業務に欠かせないのが、税制度や控除に関する知識です。これらを正しく理解し、給与計算に反映することが求められます。
また、税制度や給与に関する法律は、働き方改革などに伴って頻繁に改正が行われます。変更が生じた場合、変更点をキャッチアップして自社の給与計算に反映させなければなりません。それぞれの従業員の働き方や家族構成なども考慮して判断・集計する際に、どうしてもミスが発生しやすい状況となります。
こうした原因で発生しがちな給与計算ミスを防ぐ方法について解説します。
まずは給与計算業務において、どの業務でミスが発生しやすいかを把握することが最優先です。「なぜそこでミスが発生しやすいのか」「ミスが起こりにくい仕組みに変えられないか」など、改善案をセットで考えましょう。
ミスの発生原因や起こりやすいポイントを見つけるために、一度業務の棚卸しをすることも大切です。一つ一つの業務を洗い出す中で、さまざまな課題が浮き彫りになることもあります。
こうした課題や原因を可視化するためにも、業務の棚卸しは重要です。
手作業が中心となっている場合、どうしても人為的なミスの発生が避けられません。そこでおすすめなのが、給与計算システムの導入です。
給与計算システムとは、従業員の給与計算業務を効率化するためのシステムです。従業員の勤務時間や残業時間、休暇の取得状況などに基づき、一人一人の給与計算をシステム上で行うことができます。
基本給や手当はもちろん、税金や控除額も、法制度に従って自動的に算出が可能です。それまで手作業だった業務を自動化できるため、大幅な業務効率化が期待できます。法制度の変更に伴う情報のキャッチアップのコストが軽減されます。
また、計算・集計の自動化により、手作業で発生しがちな入力ミス、計算ミスなどが防止できる点も大きなメリットです。「ミスが許されない」「集計が大変」といった難しい課題も克服できます。
給与計算システムと同じくおすすめしたいのが、給与計算業務のアウトソーシングです。アウトソーシングとは「外注」「外部委託」を意味しています。給与計算においては、従業員の給与・賞与計算のほか、それらに付随する年末調整などの業務を外部に委託することができます。
煩雑な給与計算業務を外部に委託することで、人事部門や担当者の業務負担を大きく削減できます。それに伴い、業務効率化や労働コストの削減、コア業務の強化も期待できるでしょう。また、給与計算業務に関する専門家に任せられるため、給与計算システムの導入時と同じく、法令変更に伴う対応コストが軽減される点もメリットです。
緻密な作業が求められる給与計算業務は、手作業であれば特にミスが発生しやすい業務です。原因をおさえ、改善できるポイントを洗い出すだけでなく、給与計算システムやアウトソーシングなどを利用して、ミスの発生しにくい業務体制を構築しましょう。
人事システムを提供しているJOEでは、給与計算業務をより快適にする給与計算システムや、アウトソーシングを展開しています。多くの企業の人事給与業務に長年携わってきた経験から培ったノウハウを活かし、それぞれの企業の課題や雇用形態、人事給与規定などに対応したご提案が可能です。サービスの利用開始時はもちろん、その後も含めてトータルサポートいたしますので、安心してご利用いただけます。JOEが提供するサービス内容について詳しくは「給与計算システム(Web明細含む)」「人事給与業務アウトソーシング(BPO)」のページをご確認ください。