2024.03.15
どの会社にとっても欠かせない勤怠管理業務は、システム化によって効率化をはかることができます。システムの効果を最大限発揮させるためには、自社が抱えている問題点や現状を把握した上で、最適なシステムの導入を進めることが大切です。
今回は、勤怠管理における主な問題点と、システム化による改善方法・業務効率化のポイントについて解説します。
少子高齢化による労働力不足は、これからの日本が抱える大きな問題です。長時間労働や過労死など、さまざまな労働環境の課題を解決すべく、現在は働き方改革と呼ばれる法律の見直しが進められています。
それに伴って変化する、勤怠管理を取り巻く状況や課題を理解しておきましょう。
働き方改革では、労働者の心身の健康を害する長時間労働を是正する動きが進められています。企業側にも、従業員の労働時間の実情を正確に把握し、管理することが求められます。
そのために欠かせないのが、勤怠管理の徹底です。企業は、従業員自身による申告に頼るのではなく、見えない残業時間などが発生しないよう、それぞれの労働時間を正確に把握する体制づくりが求められています。
新型コロナウイルス感染症などの影響もあり、現在はテレワークやフレックス制度、非正規雇用など、働き方に対するさまざまな選択肢が増えています。
そうした多様化する働き方に対応する体制づくりができるかどうかも、企業側の課題です。従業員ごとに勤務形態が異なる場合でも、柔軟に対応できる勤怠管理のシステムづくりが求められています。
働き方改革によって労働基準法が改正され、年次有給休暇の取得に関するルールも変更されました。2019年4月からすべての企業において、年次有給休暇の日数のうち年5日については、労働者に取得させることが義務付けられています。
有給休暇についても、勤怠管理によって従業員が十分に取得できているかどうかを正確に管理する体制が、すべての企業に求められます。
改善を目指すためには、勤怠管理においてどんな問題点が発生しているのかを把握することが重要です。まずは、勤怠管理において具体的に発生しがちな問題点について見ていきましょう。
勤怠管理を行う上で、全従業員の勤務時間を集計することは欠かせません。しかし、全員の出退勤時刻から、手作業で勤務時間を割り出すには、大きな手間と時間がかかります。
たとえば、タイムカードの情報をもとに勤務時間を管理する場合、表計算ソフトなどを使った入力・集計作業が求められます。これらは手作業のため、工数がかかるだけでなく、入力ミスなどの人為的ミスも発生するリスクが高いです。また、集計に伴って発生するタイムカードの回収や保管に関しても、手間がかかります。
勤務時間の改ざんなど、不正が発生しがちなことも問題点の一つです。
また、故意ではなくとも、打刻忘れや誤入力などが発生することも考えられます。
特に自己申告や、タイムカードによる勤怠管理では、不正を防止したり、発見しやすくしたりする体制作りが困難なことが大きな課題です。
働き方改革に伴い、企業には従業員の残業時間管理が求められています。
より正確な勤怠管理を実施するためにも、改ざんや不正を防止する体制づくりは急務です。
勤怠管理を行う上で欠かせないのが、法対応です。
働き方改革により、労働基準法などの改正も定期的に行われています。
それらの情報をキャッチアップしながら、法令に対応した形での勤怠管理が必要です。
法対応を怠ることはもちろん、少しでも法令の解釈を誤ってしまうと、法令違反となってしまう可能性もあります。勤怠管理業務においては、法令遵守の意識が特に重要です。
これらの課題を克服しながら、勤怠管理の業務効率化を実現する方法として挙げられるのが、勤怠管理システムの導入、または勤怠管理業務のアウトソーシングです。
勤怠管理システムとは、勤怠管理に関する業務全般をサポートしながら、業務効率化を実現するシステムのことです。
勤怠管理システムは、出退勤管理、休暇管理機能、残業管理機能などを備え、あらゆる業務をWeb上のシステムを使って管理します。出退勤打刻や各種申請をスマートフォンや自身のPCから行えるほか、管理側もシステムを使って自動で集計・管理ができることから、正確かつ効率的な勤怠管理体制の実現が可能です。
アウトソーシングとは、特定の業務を代行業者へと委託することです。勤怠管理についても、専門性の高い業者へとアウトソーシングすることで、業務効率化が実現できます。
また、アウトソーシングによって、社員が他の人事業務にリソースをさけるようになるほか、専門家に委託することで法改正などに対応する必要がなくなる点など、人的コスト削減につながるさまざまなメリットも期待できます。
勤怠管理システムの導入により、勤怠管理業務をシステム化することには、さまざまなメリットがあります。
勤怠管理において欠かせない集計業務も、勤怠管理システムの導入によって自動化することができます。
出退勤打刻は、パソコンやスマートフォンなどを介して従業員がそれぞれWeb上で行うことが可能です。その情報をもとに、システムが勤務時間を自動集計するため、管理者の業務時間を大幅に削減することができます。また、自動化することで手入力による集計ミスも発生しません。
中には、JOEの勤怠管理システムのように、リモートワークやフレックス制など、多様な働き方に対応したものもあります。こうした勤怠管理システムであれば、自社で新たにルールを導入したり、体制づくりを行ったりする必要もなく、業務全体の効率化が期待できます。
勤怠管理システムを利用することで、管理者は従業員の勤務時間・残業時間をリアルタイムで把握することができます。また、スマートフォンなどで勤怠管理を行うことで、いつでもどこでも勤務時間の記録が可能になるため、これまでは正確な勤怠管理が難しかった企業でも正確な勤怠管理が可能になります。
具体的には、働く時間や場所が不規則になりがちな物流ドライバーや、24時間体制で不規則な勤務を行う病院などでは、実態に即した勤怠管理が行われていない場合もあります。
そういった企業・業界において勤怠管理システムを利用すれば、スマートフォンなどでいつでもどこにいても記録が可能になり、正確な勤怠管理に役立ちます。
物流業界においては、2024年4月1日から自動車運転業務の年間時間外労働上限が960時間に制限されることに伴う「2024年問題」があります。
厚生労働省のガイドラインではタイムカードを勤怠管理の方法として推奨していますが、タイムカードには、なりすまし打刻などの不正な打刻や、時間外労働の不正請求のリスクも存在しています。
勤怠管理システムを利用することでこれらのリスクを軽減し、より正確な勤怠管理が可能になります。
定期的な法改正に対しても、システムでの対応が可能となります。改正された法に対応したシステムで勤怠管理を行うことができるため、担当者が常に情報をキャッチアップしたり、法に対応するルール作りに追われたりする必要もありません。専門的な知識が求められ、属人化しがちな法対応に関する業務が不要となり、業務効率化や人員削減も期待できます。
勤怠管理は、どの企業においても必要不可欠です。
しかし、仕組みづくりを怠ってしまうと、さまざまな問題が発生します。
勤怠管理の問題でお悩みの場合は、それらの課題を克服する勤怠管理システムの導入を検討してみてください。
JOEが提供する勤怠管理システムは、会社の規模に関わらず、多様な業種・業態に対応しています。簡単な操作での出退勤打刻や各種申請を実現し、月次はもちろん、月中でもリアルタイムに勤務時間の集計が可能です。もちろん、働き方改革に伴う法改正にもしっかり対応いたします。サービス内容について詳しくは「勤怠管理システム」のページをご確認ください。